ケアワークコースの2年生は車いすユーザーの先輩と学内を散策したり、講義を聴いたりして車いすユーザーの大学生活について理解を深めました。
講義のテーマは「車いすユーザーの日常生活と障害受容について―生活する中での喜怒哀楽と障害を受け入れることへの葛藤―」でした。
学生の感想
- 今日の講義を受けて私の中で大きく価値観が変わりました。特に印象に残ったのは「自分でできることを増やすよりも『人にお願いする勇気』をもつことの大切さ」です。これは障害を持つ人だけでなく、誰にでも必要な考え方であり、支援を受けることは繋がりを生む大切な行為だと感じました。
- 「自分事としてとらえる」という言葉が単なる同情を超えた共感のあり方として大切だと感じた。相手の困りごとを距離を置いてみるのではなく、自分の心に引き寄せることでより具体的で心のこもった支援が可能になるのかなと思った。また、思いやりと優しさの相互という視点も重要だと感じた。一方的な援助関係ではなく、お互いが支え合う関係性の中で人は尊厳を保ちながら成長できるのだと思う。
- 支援者のイメージとして相手の感情に寄り添うことがメインで、自分の感情はあまり出さない方がよいと思っていた。しかし、今日の講義で「喜怒哀楽を共有している時間が一番楽しい」と言っているのを聞いて、お客様として利用者の方に畏まった態度で接することも大事だけど、この姿勢だと相手は距離感を感じて自分の要望を言いづらいかもしれないと思った。相手に対する敬意を忘れずに、思ったことを素直に言い合える仲が職員と利用者の理想の関係だと感じた。
- 私がどれだけ想像しても、当事者の方がもつ生活の困難さや辛さを全て理解することはできない。だからこそ、今後は疾病や障害について知識を得るだけでなく、当事者の方のお話を聞いたり、記録を読んだりしてより理解を深めていきたい。
講義を行った先輩の感想
今回の講義を通して、車椅子ユーザーである当事者の「声」をどのように介護福祉を学ぶ学生に伝えるかを考えました。なぜなら、専門職養成のためのテキストには当事者の声というものはあまり記載がされていないのです。
私が声として伝えたのは、「利用者と喜怒哀楽の時間を共有する大切さ」「相手の困りごとを他人事として考えずに自分事として考えることの大切さ」でした。
彼らとの出会いとつながりに感謝です。有意義な時間をありがとうございました。