2022年6月11日(土)に、こども教育保育学科1年生を対象に「施設一日体験学習(講話)」が行われました。4名の長崎県内福祉施設職員(乳児院、児童養護施設、障害児入所施設?児童発達支援センター、障害者支援施設)にお越しいただき、施設の現状や利用者の姿、職員の職務についてお話をしていただきました。
本講話は、学生が福祉施設及び社会的養護の現状に対する理解を深めるとともに、一人ひとりが大学生活の中でどのような学びが必要かを考え、また、自身の職業選択の視野を広げる一助になれば、との思いから、昨年度より新たな試みとして実施しています。
講師の方のお話から、家庭の代替となる施設において利用者が安心して生活できるよう、職員の方々が環境設定や関わり方の工夫など様々な配慮をしながら支援を行っていることが伝わってきました。
学生達は、講話中も真剣な眼差しでメモを取り、多くの学びを得られていた様子でした。講師の先生方には、質疑応答においても多くの質問に答えていただきました。講師の先生方、お忙しい中、講話をしていただきありがとうございました。
講師の先生
光と緑の園乳児院
小谷 静 先生
学生の感想
- 今日の施設一日体験学習で小谷静先生から乳児院について、実際の現場での様子や仕事のやりがいをたくさんお聞きすることが出来、とても充実した時間となりました。新生児から就学前の子供たちと職員が一緒に生活し、成長していく姿やたくさんの愛情を感じることが出来、本当に素敵でした。今日の小谷先生の講話を受け、私もこどもたちに家族だけでなく様々な人の愛情があることを伝えていきたいと改めて感じました。また、様々な環境に悩む子供たちやその保護者の支援ができるようになるために、今後も学んでいきたいです。(八代 颯)
みなみやまてこども家庭支援センターびいどろ
高比良 亮 先生
学生の感想
- 私は「児童養護施設」と聞くと、様々な理由で保護者がいないこどもたちが多いと思っていました。しかし、実際には保護者は存在しているが、虐待やネグレクト、保護者が精神疾患等であることを理由として入所しているこどもたちが多いと聞いて驚きました。だからこそ、施設を小規模化して各ユニットにおいて一般家庭に近い支援をすることが大切だと学ぶことができました。施設職員の方は、こどもたちに安心安全な生活を提供し、大切にされているという感覚を体験させることが1番重要であるということをしっかりと覚えておきたいです。私が将来教員になったときは、「自分を大切にしてくれる信頼できる大人」となれるように頑張りたいと思います。(江頭 翔)
長崎慈光園 相談支援センターあしすと 人材育成センター
センター長 柏木 伸子 先生
学生の感想
- 私は今日の講話で特に「教育と福祉は対等」であるという言葉が印象に残りました。施設では、学期ごとに担任の先生と障害児入所施設の先生が面談を行うことで、教育と福祉は常に連携しており、そこで、子どもたちの現状やこれからの学期でどのようにしていくのかを話していくそうです。また、教師は福祉の制度や施設などの知識を持っておく必要があるということも学びました。私は小学校教諭になりたいと考えているため、今回の講話をきっかけとして、図書館などで福祉の仕組みを調べたり、友人が地域包括支援学科にいるので、友人との会話の中でも福祉について聞いて行こうと思いました。(永田 香澄)
清華学園
池田 香代 先生
学生の感想
- 平均年齢63歳の方々が入所している障がい者支援施設では、入所者の希望に合わせて活動を行っていると聴きました。施設内での花見や買い物など行事を行う上で入所者に負担がかかることの無いように、また全員が楽しむことのできるように、毎回の行事で改善を行っているようです。前年度と全く同じスケジュールになるということではなく、入所者の声に応じてリラックス出来る環境作りを行っていくことがこれから先も必要になってくるのだと改めて実感すると共に、人が人らしく生きていく為に、どういう支援ができるのか深く考えるきっかけを与えていただきました。(瀬﨑 麻鈴)
授業全体をとおして
学生の感想
- 施設一日体験学習で4名の先生方の講話を聞くことができ、とても充実した1日となりました。将来教え、支える立場に立つ私たちが、施設一日体験学習の講話で学んだことをもっと詳しく大学で学びつつ、子どもの環境についても考えていかないといけないと改めて思うことができました。また、家族がいない子どもたちも現状少なくありません。今の生活が当たり前と思わず、家族や今まで支えてくれて成長させてくれた人たちに感謝し、生活したいと思います。(東尾 祐輝)
- 今回の施設一日体験学習で4名の先生方の講話を聴いて、私にはまだまだ知らないことがあると感じました。講話で先生方の実際に体験したお話を聞き、教育や福祉の知識は学校や保育所?幼稚園だけでなく、障害児入所施設や児童養護施設などでも必要とされる知識だと知ることができました。教育だけでなく、精神面などでも子どもたちをサポートできる教員になれるように、教育だけでなく福祉についても幅広く学びを深めていこうと思いました。また、保護者の支援についてもこれからの学習で考えていこうと思いました。(山下 葉奈)