この度、純心BBSクラブが日本BBS連盟より会長特別賞の表彰を受けました。
今回の表彰につながったBBSクラブの活動について、顧問及び部長からご紹介します。
顧問:米倉 幸生(地域包括支援学科 准教授)
“BBS”とは“Big Brothers And Sisters Movement”の略称で、非行に走った少年(少女)のお兄さんお姉さんとして立ち直りを助ける更生保護ボランティア活動のことです。
純心大学BBSクラブでは、主に児童心理治療施設、児童自立支援施設、知的障害者の支援施設、児童養護施設の4つの施設にご協力いただき、例年月2回程度、1年間で約40回活動を行っています。活動内容は、子どもたちや障害を持った大人の方々に対して勉強を教える家庭教師活動が主ですが、勉強だけでなく子どもたちと室内でテレビを見たり公園で遊んだりすることもあります。秋には、施設で行われる運動会や文化祭の見学をしたり、秋祭りで施設の職員の方々と一緒に食品販売を行ったりしたこともあります。
また、施設にいる子どもたちや大人の方々との交流だけでなく、BBSのことをより多くの方に知っていただけるよう純心大学の学園祭で餅つきイベントを行い、地域の方と積極的に交流を行ったこともあります。
しかし、新型コロナウイルスの感染症拡大に伴い、昨年から一度も対面する活動を行っていません。感染リスクを抑えつつ、リモートの通信手段を通じて様々な方と交流できればと考えた活動の1つが、社会福祉法人?南高愛隣会と連携した活動です。長崎純心大学は、同会と包括連携協定を結びましたが、その活動の一環として累犯知的障碍者の方の社会復帰を支援するため、国語?社会の授業を提供することにして、すでに何回か実施しています。最近は、画面上で顔合わせをして金銭の出し入れの記録(出納帳)をつけたり、お互いに好きな食べ物や趣味について質問しあったりして楽しく時間を過ごしています。学生たちが話し相手になることで、利用者さんの孤立感や疎外感を軽減して差し上げられたらとても幸せなことですが、先日、愛隣会の方から「利用者さんが『学生さんと会えなくて寂しい。』と言っているよ。」と連絡をいただいてとても喜んでいたところに、令和3年5月22日付で日本BBS連盟より、「日本BBS連盟会長特別賞」として表彰状を頂戴しました。
社会的に弱い立場にある方々に正しく寄り添うことがBBS活動の本旨だと考えます。これを読んで下さる方へ感謝の気持ちをお伝えするとともに、社会にある様々な孤立を減らしていくために、活動に関心を持たれた方は長崎県BBS連盟、または純心BBSクラブまでお問い合わせください。
日ごろ学生の活動を支援してくださっている方々へ、心より感謝申し上げます。
部長:原田 恵理子(地域包括支援学科3年)
私たち純心BBSクラブは、米倉先生のサポートのもと、日々活動しています。『更生保護』は、正しい知識と適切なサポート無しで安易に行えるものではありませんが、相手に寄り添う気持ちがこの活動で一番大切なことだと考えます。誰かを孤立させず、社会的に包み込んで立ち直りを支援するソーシャルインクルージョン(社会的包摂)を具体的に実行しているのがBBSの活動なのです。
現在はコロナ禍の影響で、できる活動は限られていますが、障害者施設と連携し、昨年度よりオンラインでの活動を続けています。障害者の方々との勉強会などを通して交流しており、教えることは実は学ぶことだと気づかされます。これからも活動を楽しみつつ、より適切なサポートができるよう、人と制度と支援について学びながら続けていけたらと考えています。