公認心理師養成課程の授業科目である「心理実習」の一環として、7月25日(木)に長崎大学保健センターへ施設訪問を行いました。また、心理実習での学びを深めるために、施設訪問の前後にそれぞれ事前学習と事後学習を行っています。
施設訪問当日は長崎大学保健センターの公認心理師の先生方から、大学における保健センターの役割、公認心理師の業務についての講話を聴きました。
個人のカウンセリング以外にも、大学生?大学院生全体へのアプローチとして、メンタルヘルス健診を行い、支援の必要な方の早期発見?早期対応を行っていること、実際に使用しているカウンセリングルームや心理検査を見せていただくことができ、公認心理師の業務内容についての理解が深まりました。
さらに、架空事例を用いたカウンセリングや、教職員や家族との連携についての説明もあり、対応時に留意すべき点についても教えていただきました。最後に質疑応答の時間も設けていただき、学生からの積極的な質問がありました。
学生の感想
- 学生の意向に沿った支援?検査を行うということが印象に残りました。学生相談は医療機関とは異なるため、心身の症状以外にも学生生活に関する悩み?相談に幅広く対応することが出来るということが強みだと感じました。
- 保健センターという名称の印象から、医療機関やそれに近いイメージを持っていましたが、想像よりも大学としての機関かつ学生に寄り添った施設であるということが分かりました。
また、メンタルヘルス健診の時期が4月の入学直後(あるいは新年度直後)で、その次の二次面談も5月連休明けなど、学生の精神的な不調が可視化されやすい時期を選んでいるのが印象的でした。 - クライエントの意思を尊重することと、本人が納得する決断ができるまで寄り添うことを重視している点が印象的でした。今後も継続的に、学生支援において公認心理師ができることは何かを考えていきたいです。
- クライエントである学生の希望や気持ちを最優先とし、学生が主体となって課題解決にむけて取り組む支援をするのだなと感じました。また、これにより、卒業後も学生自身が課題解決を自分でしていける力を身につけられるのではないかと考えました。
また、開発活動やメンタルヘルス健診は、まずは学生に相談できる場所を知ってもらうという役割があり、そうすることで今後何かあったときに、早期対応ができるのではないかと感じました。
私たちにとって身近である学生への支援について知ることができ、とても良い学びとなりました。 - まず事前学習を通して印象に残ったことは、保健センターの対象が大学生だけではなくて、教職員に対する支援を行うということです。大学を構成する人として、また、様々な健康に関する相談に応じるという、役割の幅広さに驚きました。
次に、施設訪問では、1年生全員を対象として、面談を実施することが印象に残りました。質問紙などの心理検査のみでメンタルチェックを行う機関も多いと思いますが、一度面談をすることを通して、質問紙だけでは測れないメンタル不調に繋がるリスクに気づくことや保健センターにはどんな役割があるのかといった機関の役割理解に繋がると思うので、時間はかかる作業ではあると思いますが、メンタル不調の予防という観点では大変大切な作業だと考えました。
事後学習では、他のメンバーやチームの意見交換、先生のフィードバックを通して、自分では気付くことの出来なかった視点から新たな学びがあったように思います。
上記のように、学生たちにとって非常に有意義な実習となりました。改めて、実習の機会をいただいたことに心より感謝申し上げます。