福祉?心理学科、1年次必修科目の「地域包括支援論A」の授業で「傾聴ロールプレイ」を行いました。
「傾聴」とは、「相手の話に関心を持って、熱心に耳を傾けること」「話の内容だけでなく、その話に伴う相手の感情や思いまでも理解しようとする積極的な聴き方」です。
福祉や心理の専門職として必要なスキルであることはもちろん、友人や家族をはじめとする日常生活の対人関係においてもとても大切です。そこで、今回の授業では、自分の普段の「聴き方」を振り返ること、そして実際に「傾聴」を体験してみることをねらいとしました。
グループでの意見交換
最初に、「『よい聴き方』とはどんな聴き方か?」について、自分の体験を振り返りながら、グループで意見交換を行いました。その後、教員から傾聴のスキルや質問のスキルについて紹介しました。
日常生活では意識することが少ない、あるいはなじみがない方法もあったので、学生同士ペアになり、お互いの「好きなこと?はまっていること」をテーマとして話す中で、傾聴や質問のスキルを使う体験をしてみました。
事例をもとにしたロールプレイ
最後に、「新卒1年目で最初は思うようにいかず落ち込むことも多かったが、こつこつ努力を重ねて仕事を任せられるようになったAさん」の事例をもとに、Aさんが会社での出来事を友人に話す場面のロールプレイを行いました。ロールプレイでは、Aさんの人となりや置かれた環境、就職するまでのことなども想像しながら、どのような聴き方がよいかを考え、実践してみました。
ペアワークやロールプレイでは、いざ実践しようとすると傾聴が想像よりも難しいことや、ちょっとした態度や反応の違いで話し手の体験が異なること、話し手の意図やニーズによって聴き方も変える必要があるのではないかといった感想が挙がっていました。この授業で実際に傾聴を体験することで、改めて「聴く」ことの難しさや大切さを実感してもらえたのではないかと思います。
受講した学生の感想
- 話し手が話しやすくするためには、聞き手がとても重要だと思いました。聞き手側が頷いてくれたり、リアクションがいいと話し手ももっと話したくなるし、自分のことにちゃんと興味をもってくれているんだな、と思って次も話したくなるので、将来カウンセリングなどをする上でもとても大事になってくるのだと思いました。また、クローズド?クエスチョンやオープン?クエスチョンなど聞き方はひとつではないのでその人、その状況にあった質問など出来るようになりたいと思いました。これからこういった話し方や聞き方はとても大事になってくるので今日の事を参考に人間関係や、社会で使えるようにしたいと思いました。
- 今回の授業で話し手ではクローズド?クエスチョンで話すより、オープン?クエスチョンで話した方が相手の思っていることをより多く知ることができたので、これからのコミュニケーションをとるとき、オープン?クエスチョンを意識して話したいと思った。また、繰り返しで話をしてくれたので自分の話をきちんと理解してくれてると感じた。4つのスキルを使ってくれる聞き手だと話すのが楽しくなった。聞き手側ではうなづきや、あいづちは今までも会話の中で意識して入れていたけれど繰り返しや言い換え、要約を使うのが難しかった。目を合わせたり、繰り返しや言い換えを行うことで自分の中でも話し手のことについてより深く理解しようと努力することができた。
- 自分が話したことについて相槌や質問などがあってしっかり聞いてもらえてるというふうに感じることに気づきました。リアクションがあると話しやすいと感じました。そして話してくれたことに否定せずに目を見てしっかり聞くことや適度に質問をしていくことも大切だと思いました。相槌だけでなく、表情や声のトーンなどはあまり意識したことなかったのでこれから会話する時に意識したいと思います。
- 今回は傾聴について学ぶことが出来ました。グループで言い聞き方と悪い気聞かたについて話し合い、自分の聞き方について振り返ることができました。言い聞き方で大切なのは、非言語ということを学び、あいづちや頷きが大切だと分かりました。2人で実践してみたりした時に、意外と難しく、あまり話しが続かなかったりして、聞き手になった時に質問を考えるのも大変でした。今まで出来てないところも沢山あったのでこれから聞き方を変えていこうと思いました。
- 傾聴のスキルを学んで、頷きや相槌は普段からするようにしているので難しくはありませんでしたが、相手の会話を繰り返したりすることが初めてで難しかったです。友達と話したりする時には、そういったスキルはあまり意識せずに話しているので今日学んだこと活かして次からは会話していこうと思いました。
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